2011/05/09

もう、日本は全ての原発を停止すべきである

 政府は先日、静岡県御前崎市にある浜岡原子力発電所の運転を停止するよう、中部電力に要請した。
 理由としては、先頃の地震の影響で東南海地震が誘発される可能性が高まっており、万が一地震が発生し、原発が津波などの被害を受けた場合、首都圏への影響が大きすぎることを挙げていた。中部電力は、この要請を受け入れるという。

 この件に関しては、なぜ浜岡だけなのか、という疑問が拭えない。
 政府は地震を引き合いにしてこれを説明しようとしているが、ならば数年前に激しい活動をした断層のすぐ脇にある柏崎刈羽原発はその数倍危険だし、川内原発に至っては三方を断層に囲まれてさえいるのだ。しかしなぜ、浜岡だけなのか。首都圏に近いから、自分たちの身を守るため、というのが本音だろう。
 菅首相はこれを「原発の危険に対する十分な対策を講じた」という前例にして、菅下ろしの動きに対する盾にする気かも知れないが、あまりにもお粗末である。
 要するに、なにも浜岡原発『だけ』を停止する意味はないのだ。ならばいっそ、日本の原発を全て止めてしまえばいいではないか。
 先日、東京で「原発反対」を謡うデモが行われたという。原発で作られた電気の恩恵を日本一受けている都市、東京でだ。不思議な話である。ならばデモ参加者は、全員が自宅で約30%の節電をしているのだろうか。原子力の恩恵を授かっていながら、そのエネルギー源を否定するなど、全く以ておかしな話だ。

 代替エネルギーの議論もままならない中で、原発は全て停止しろ、という。反原発を唱える人は、まず自ら率先して30%節電し、自分の暮らしがどれだけ原子力に依存してきたかを実感すべきである。