2011/04/14

地震考。

 東日本大震災からほぼ一月が経った。被災地の惨状は相変わらずだし、原発に至っては悪化している感も否めない。
 地震はさまざまな論議を呼び起こした。防災対策の不備、津波に対する想定の甘さ、そして原子炉安全性の保持についての不備などなど。政治の負う責任は大きいところだろう。

 しかし――地震2日後の3月13日、NHKの日曜討論で、既に震災に対する政治責任を問う内容の論議がなされていたのは、一体どうなのだろうか。

 出演者の詳しい名前まで覚えてはいないが、各与野党の議員が数人ずつ出演していたと記憶している。果たしてその番組の内容は予想通り、野党は政府の防災対策を批判し、与党は「今後検討します」の一点張りの、中身のないものだった。
 しかし、私が問いたいのはそこではない。

 震災からたった2日後の時点で、震災に対する政治論議をするべきだったのだろうか。

 被災状況がまだ完全に把握できていない状況の中で、それらに対する政治責任を論じるのはおかしいのでは無かったろうか。もしくはそれは「自然災害」に対する政治責任を問いたかったのだろうか。
 また政治家は、国民のために働くのが職務であろう。ならば、何の足しにもならない責任論の押しつけ合いをしている暇があったら、被災者のために何かしらの活動をするべきではないのか。党の災害対策会議に出るでもいいし、被災地に出向くでもいい。椅子に腰掛けて結果論や理想論を振り回すだけより、よほど被災者のためになる。
 今回の震災で物資の供給が止まった福島県いわき市に、お笑い芸人の江頭2:50が自身でトラックを運転し、支援物資を届けたという話を聞いた。このくらいの献身的な活動を、「たかがお笑い芸人」と言わず、永田町でぼーっとしている政治家達は見習うべきだ。

 私の父方の祖父母はいわき市の在住で、震災翌日に父がこっちへ連れてきた。幸い二人に大事はなかったが、祖母の実家は海に流され、彼女の従兄弟が未だ行方不明だという。

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